入れ歯

入れ歯には、「総入れ歯」と「部分入れ歯」があることは、ご存じですか?
歯を失った際に、歯医者さんで、おそらく入れ歯についての説明を受けることとは思いますが、その前に、少しでも入れ歯に関する知識を持つことで歯の健康維持に結び付けられるよう入れ歯について考えてみたいと思います。

皆さんは、歯が無いということが、身体にどんな影響を及ぼすかご存じですか?
前歯が無くなった時には、誰しもが見た目を気にすることとは思いますが、奥歯を失った時に、見た目は、さほど変わらなくとも、皆さんの「噛む力」は、大幅に減少することとなります。また、歯が無い状態で過ごすことは、残った健康な歯に与える負担も考慮しなくてはなりません。入れ歯は、なんだか、ちょっと気が引ける、歯医者さんに相談するのが億劫だなどと、消極的に考えていると、あっという間に、健康な歯まで失ってしまうこともあります。歯は顔の一部ですが、歯が1本抜けただけで、人相が変わってしまう人がいるほど、皆さんのお顔を支える重要な任務を担っています。また、おしゃべり上手だった人が、歯が抜けたとたん、おしゃべりが下手になったなどという話もあります。歯が抜けたことで、息が漏れてしまい、活絶が悪くなった上に、歯の無い姿が原因で人前で、話すことが苦手になってしまったという経験談を話される方もいました。皆さんも人ごとではありません。歯の1本や2本と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、1本の歯から失うものは量り知れません。入れ歯は、大事な「噛む力」を回復してくれる味方なのです。

歯医者に行くのがめんどう

歯医者に行くのが、面倒だなぁと思ったことはありますか?
歯医者さんが自宅から、バスを乗り継ぎ30分の場所にあろうが、自宅の隣が歯医者さんであろうが、重い腰がなかなか上がらないのは同じことです。そんな時は、歯の大切さを1つ、2つと思い出してみましょう。歯の存在が、どれだけ儚く、皆さんの生涯のパートナーとして重要な存在であるということを、再認識することがここでは不可欠です。歯医者に行くことが、少しは軽い足取りになるよう、歯について考えてみましょう。

歯が虫歯になってしまうと、虫歯菌によって歯が溶けて、歯の表面から溶け出します。表面が解けてしまった歯は、歯の内部まで、虫歯菌が入り込み、内部をも溶かしだします。この時点で、虫歯の存在に気づいた場合は、多くの場合は、皆さん、歯科を訪れるチャンスなのですが、虫歯の症状として、痛みなどが伴わないので虫歯の存在に気づかない、または気づかないフリをして放置してしまう人がほとんどなのではないでしょうか?虫歯も初期段階では、痛みを感じないことも珍しくありません。もちろん、口内環境が整っている場合は、唾液の働きで、初期の虫歯であれば、修復してしまうこともありますが、定期健診として、歯科を訪れ、初期段階の虫歯を探し出すといった、心掛が、皆さんの重い腰を上げることができれば、深刻な虫歯を防ぐことは可能なのです。歯医者に行くのが、めんどうだという人は是非とも、自身の歯のない生活をイメージしてみて下さい。健康な歯が、どれだけ皆さんの生活を支え続けているのか・・・、その重要度を知り得ることで、検診に歯医者を訪れる重い腰が少しでも軽やかになるのではないかなぁと考えています。

訪問歯科と高齢化社会

皆さんは、現代の日本の社会が、高齢化社会である認識はありますか?
現代の日本の、4人に1人は、高齢者であると言われています。日本人口の4分の1が、高齢者であるということです。2025年問題として、日本人口の3分の1、つまり3人に1人が高齢者となる現実が予測されています。皆さんは、超高齢化社会に備えて何か準備をしていることはありますか?高齢化社会とともに、高齢者の核家族化も進むと言われています。また、介護を必要とする高齢者が施設に入りきれず、必然的に自宅で生活を送ることになるが、要介護者と介護者が、共に、高齢者であるとすると、お互いへの生活の負担は、計り知れないものと成り得ます。高齢者同士での暮らしの中では、病院や買い物に行くことさえも、本人たちだけでは、不可能となるケースも多く出てくるであろうと考えます。そんな時に、買い物の品々を宅配してくれるサービスや、自宅まで、病院からドクターが訪問してくれる訪問看護は、介護を必要とする人々にとって頼もしく、また日常生活を支える上で大きな助けとなる事は間違いないはずです。そういった、高齢化社会を支える機能の一つとして、訪問歯科が、高齢者の健康を支える上で重要な役割を果たすことは、介護業界などの中では、すでに周知されていることでもあります。寝起きもままならないような、高齢者を抱える介護施設では、定期的に訪問介護が使用されていますが、その中でも、訪問歯科の重要性が、昨今、見直されてきています。高齢者施設などでも、入居者様たちへの医療としては、生活習慣病などに焦点が赴きがちになり、歯科治療に関しては、後回しにされる現場が多々ありました。ですが、高齢者の入れ歯の管理やメンテナンスにはじまり、歯周病、虫歯の治療など、高齢者の口腔ケアは、誤嚥防止なども働きかけ、彼らの健康維持にとっては、最優先される問題でもあります。訪問歯科診療が、今後、超高齢化社会の中で、重要な役割を果たすであろうことは、明らかであり、その準備を社会全体で行なっていかなくてはならないであろうと考えます。

入れ歯の落し物

先日、電車の中で友人と会話をする中で、面白い落し物を車中で拾ったというのです。その電車の中の拾得物は入れ歯です。友人はその後、入れ歯を改札の窓口に届けたそうですが、果たして入れ歯の落し物をした当の本人は、無くした入れ歯を探すのでしょうか?

その話を聞いた直後、どうして、入れ歯など落すのだろうかと、友人と電車の中で論議してみました。私自身、入れ歯を入れたことがないので、入れ歯を入れる人の気持ちが、全く分かりません。
ただ、異物が口の中にあるというのは、気持ちの良いものではなさそうですね。

統計的に入れ歯を作るといったら、おそらくは、落とし主は高齢者なのだろうと推測します。
お年寄りが、口から入れ歯を落す原因とは・・・、「乾燥」なのではないかと友人が口内乾燥を取り上げました。高齢者は、口内が乾燥しやすいそうです。入れ歯を落した原因としては、口内が乾燥してしまい、入れ歯が、口元から落ちてしまった。あり得ると言えばあり得る原因ですが、もう少し、現実的な根拠を推測したいところです。二人でスマホを使って高齢者の口内乾燥を調べていると、面白いデータをみつけました。唾液の分泌量が低下する高齢者が、噛み合せの適合した入れ歯を使用すること、刺激唾液の分泌量は、若者と同等となるというデータが出ているらしいです。これでは、電車の中で、口内乾燥が原因で、入れ歯を落す根拠には至りません。高齢者と唾液についてさらに掘り下げてみると、高齢者がよく服用している薬の副作用で、唾液の分泌の低下を招く症状があるそうです。これならば、噛み合せの適合した入れ歯を使用していたとしても、薬の副作用で口内が乾燥してしまい、午後の電車のぽかぽかとした日だまりの中、口呼吸をしながら居眠りをしてしまったお爺さんが、夢心地でくしゃみをしたとたんに入れ歯が口から飛び出し、自分のくしゃみに驚いて目が覚めたが、ちょうど下車する駅だったため、落した入れ歯に気付かずに、慌てて電車を降りたという推測が立つのではないかと2人で推理の終着点に辿りつきました。

後日、入れ歯の落し主の存在が気になった友人が、落し物を届けた駅長さんに、入れ歯の行方を尋ねると、実はその日の夕方、お爺さんが一人入れ歯を探しに、隣の駅の改札に現れたそうです。入れ歯の所在を知ったお爺さんは、隣駅の改札まで、入れ歯を取りに来たとのことでした。その時、お爺さんは恥ずかしそうに、その日の出来事を駅員さんに話したそうで、実は入れ歯のメンテナンスのため、電車に乗り継ぎ歯科に向かう途中だったそうなのですが、車中居眠りをしてしまい、くしゃみをして目が覚めたのですが、その時、くしゃみの加減で入れ歯を落したことを気づかずに下車してしまい、そのまま歯科に向かってしまったそうです。入れ歯のメンテナンスに来たはずなのに、大切な入れ歯がないので、受付のお姉さんと歯科のドクターに大笑いされたと照れながら、再度、隣駅の歯科医院に戻っていったそうです。友人からその話を聞いた私は、良い行いをしたと友人を褒め、お爺さんがくしゃみをしないよう、この話題には2度と触れないことにしました。